« 『life stream』 | トップページ | 『wing』 »

2007/03/20

『ふたりの時間』

P070320

粉雪の舞う静かな夕暮れ
息を切らし道を尋ねてきたあの人
近くに住む偶然がきっかけとなって
ふたりの時間が始まりました

互いの家で食事を作ってみたり
電車に揺られて小さな冒険に出たり
居酒屋で悩みから夢まで語りつくしたり
深夜の公園で気持ちを確かめ合ったり

思い出は静かに折り重なり
想いは降り積もってゆきます

時は緩やかに流れ去って
桜の散る穏やかな白昼
もう先はあまり長くないことを
知らされました

それでもふたりは一緒です

出かけることが少なくなり
病院へ会いに行くようになり
声を聞くことすら難しくなって
手を握ることで意思を伝えて

ついに望みは消えてしまったけれど
最期まで受け取り続けた想いが
私の中で脈打って生き続けているから

ふたりの時間は終わらないよ

|
|

« 『life stream』 | トップページ | 『wing』 »

ことだま(詩)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 『life stream』 | トップページ | 『wing』 »